たかひで鍼灸接骨院


SABABU・・栃木県北部を中心としたタウン情報誌です。
健康相談室担当時の記事を抜粋して掲載しています。



「坐骨神経痛」VOL47

「眼」VOL50

「風邪症候群」VOL51

「下痢症」VOL54

「背部のこり」VOL55

「胃弱2」VOL56

SABABU5


「坐骨神経痛」VOL47
坐骨神経痛について・・

Q:神経痛で悩んでいます。温泉に入った後はいいのですが、冬はつらいです。治りませんか?(60代女性)

A:神経痛には、三叉神経、肋間神経、坐骨神経痛などありますが、圧倒的に多いのは坐骨神経痛で腰から臀部、足先まで痛みやしびれが出ます。痛みは軽いものから激痛まで、自発痛や夜間痛まであるものなど多彩です。原因は椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、骨棘形成などと言われますが、原因不明のものがほとんどです。しかも各種医療機関をショッピングするように受診しますが、良くならないで来院することが多いようです。
治療は、腰椎根や腰椎関節、腸骨筋、大腰筋、中臀筋などに刺鍼します。坐骨神経経路を使うことや、痛む患部に鍼や灸を行うこともあります。また、感覚器(目、耳、鼻、喉のど)の異常を訴えていることが多いので、一緒に治療します。時間はかかりますが、必ず治りますので自信をもってお勧めできますが、高齢者ほど我慢出来ないようですので、信頼関係を大事にしています。


「眼」VOL50
目について・・

Q:最近眼科で治りませんと言われました。どうしたらいいでしょう?(40代男性)

A:有効な治療法がないということか、遺伝性や器質的ものでしょうね。
鍼灸で奇跡は起こりませんので何とも言えませんが、随伴症状を緩和したり、日常生活を快適にすることならできると思います。東洋医学で治療する場合、西洋医学の病名は一切関係ありません。参考にはしますが、臓腑や経絡、脈や圧痛、皮膚の色や緊張などを診て治療穴を決めます。後はその人の自然治癒力だよりで勝手に治っていく。現状維持が精いっぱいかもしれませんが、治療する価値はあると思います。
以前診ていた患者で糖尿病を患っているにも関わらず、医師や私の忠告を聞かず、眼底出血や、緑内障を引き起こしてから本格的に治療や食生活、運動を行いましたが、失明してしまいました。せめて最悪の結果は予防が出来たのにと今も悔しく思っています。


「風邪症候群」VOL51
体調不良(風邪のよう)です・・

Q:風邪に似た症状(微熱や関節痛、咳など)がなかなか治らず困っています。鍼灸で何とかなりませんか?(30代女性)

A:重大な疾患でもはじめは風邪のような症状を示すことがありますので注意が必要ですが、日々の臨床で多いのは、疲労やストレスで咽頭や喉頭周辺の弱体化により免疫系等がうまく働かず、細菌やウイルス、菌体成分が血液やリンパに運ばれ抗原となりアレルギー反応を起こす。ここに寒さや寝不足、ストレスなどが加わると、病原抗体の作用下に臓器の結合織が障害され、二次疾患が発症する。簡単に言うと喉の異常が身体のあちこちに悪さをするということです。
治療は、頸部の筋肉の緊張緩和、肩や上背部圧痛部の刺鍼、上肢の反応点、肺と腎の経絡を見て経穴を決定します。この治療は、免疫系を強化すると考えていますので、すべての疾患の治療に有効です。原因不明や長期疾患に是非お勧めします。


「下痢症」VOL54
下痢です・・

Q:長いこと下痢が続いていますが、治りますか?(40代男性)

A:以前も書きましたが、過敏性大腸症候群が増えています。これは、自律神経失調により結腸運動、分泌機能異常などが原因で腹痛、不快感、膨満感、下痢、便秘、悪心などの症状、さらに頭痛や動悸など血管運動神経症状を伴います。また、何らかの原因により免疫機能低下を起こし、消化器粘膜が細菌やウイルスにより炎症を起こし下痢を引き起こす。性格的に緊張性のストレスが大きいようです。
医療機関では過敏性大腸炎には、特効薬がありますが、一般には鎮痛消炎薬やステロイド剤、胃腸薬、下痢止めが処方されますが、なかなか思うような効果がないようです。鍼灸は、自律神経を狙い脊柱近傍の経穴を使い、仙骨部の反応点、下腹部の圧痛を目標に行いますが、半年は継続してください。


「背部のこり」VOL55
背中の筋肉が凝ります・・

Q:営業の仕事で運転する時間が多いため、背中に筋肉が疲れ痛いこともあります。背中を解す方法はありますか?(30代男性)

A:長時間同じ姿勢でいると背中が凝りますね。また不自然な姿勢や片側にもたれかかったままの姿勢が続いたりすると筋肉の血流が滞り、痛みや不快感を発症します。まれに筋痙攣を起こす方もいます。まずは、ストレッチや温熱刺激やマッサージなどが有効ですが、交感神経を抑制するため、眼をつむり目の周りを軽く押すしたり、温めることも有効です。また、深呼吸や指先のマッサージ、全身を思いきり伸ばし、一気に脱力、そのまま一眠り。痛いところを強くたたいたり、強く押したりするのは逆効果になりますので注意してください。
稀にですが、内臓疾患が隠れていることもありますので、痛みが強くなって来たり、じっとしていても痛んだり、他の症状が出てきたら、迷わず精査してください。


「胃弱2」VOL56
胃腸が弱いんです 2 ・・

Q:胃腸が弱く、食べ過ぎるとすぐおなかを壊してしまいます。ないかいい方法はありませんか?(30代女性)

A:胃腸が弱いと自覚している人は普段気を付けているようでそうでもありません。宴会や飲み会など断れない機会に無理に詰め込み、おなかをおさえたり、胸をさすったりしています。胃が悪い患者の特徴は、色白で口が小さく、あごが細い、細面で神経質、肩こり症で上腹部に抵抗があり、目が落ち込んで見えるなどこのような人は元来胃腸が弱いのです。弱いのですから、食べ過ぎれば胸焼け、下痢、胃痛に苦しみます。反対にあごが広く、面積があり、角ばった顔は胃腸が強く、多少無理しても治りは早いようです。
鍼灸治療は、背中や肩の反応点に刺激を加えるだけでかなり楽になります.。治療も大事ですが、無理に飲まなければいいわけですし、味覚を楽しみたいだけで欲に任せて詰め込むのは、すべて自分の責任です。「足りる」ことを勉強しましょう。